マイホームのリビングやダイニングを吹き抜けにしようと考えているなら、覚悟が必要です。
リビングに大きな吹き抜けのある家に住み始めて5年以上が経過しました。実際に住んでみると、吹き抜けのデメリットの要素が想像以上に大きく感じています。
この記事では吹き抜けを設置するときに覚悟すべき7つのポイントを紹介します。
目次
1.テレビの音が家中に響く
リビングにあるテレビの音が、想像していたよりも家中に響きます。響くと言うよりは音が抜けるといったほうが正確かもしれません。
2階にある寝室まで、テレビの音が聞こえてきます。何度かボリュームを下げて欲しいとお願いしたことがあるくらいです。
子どもが中学生や高校生になり、期末テストや受験を迎える頃を想像すると、今から心配です。
「受験勉強する頃は、テレビなんて見てられないね。それどころか、会話さえひそひそ声になるかもね。」と冗談半分で話したことがあります。冗談で済めば良いのですが…
吹き抜けのテレビ音は事前に体験しておきたい
吹き抜けの設置を検討されているなら、営業さんに相談してはどうでしょうか。ハウスメーカーによっては宿泊体験棟があったり、入居宅訪問ができたりするので、できれば実際に体験しておくべきです。
2.吹き抜けリビングのテレビは聞こえづらい
こちらもテレビネタなのですが、吹き抜けリビングに設置したテレビは、音が聞こえづらいです。
先ほど、家中にテレビ音が響き渡るという話をしましたが、リビングでテレビを見ていると、音が上に抜けてしまって聞こえづらいです。
2階にいればうるさく感じますし、1階でテレビに集中しているときは、音が聞こえづらいです。なんとも最悪です。
サウンド機器には一切興味のなかったのですが、テレビの音があまりにも聞こえづらくて、人生初のサウンドシステムを購入しました。
3.吹き抜けの窓掃除は大変
覚悟はしていましたが、窓を拭けないのはやっぱり気持ちが悪いです。
とくに外側窓。クモの巣や鳥フンの汚れがどうしても付いてしまいます。横殴りの雨が降った後など、キレイになることはありますが、「明日掃除しよう!」と思っても、そんなに都合良く雨が降るわけないです。
高圧洗浄機で使えばとも考えて試したのですが、高圧洗浄機とはいえ、2階の高さまでは水圧が持ちませんでした。
内側窓は手も届かない場所なので汚れないのですが、冬場の結露によってサッシにカビが生えるという問題がありました。
大きな脚立を使えば何とか掃除できますが、高所作業になりますので危険が伴います。
4.吹き抜けの照明交換は費用が高額?
吹き抜け天井にダウンライトを設置される方が多いそうです。夜を想像すると光の演出が素敵ですよね。
近年、照明のLED化が進んでいます。白熱球と比べて電気料金が安いが明るくエコであるためです。またLEDは切れることはほぼ無いと言われています。その理由はLED照明は照明を設置している器具の寿命より長いためです。
しかし、世の中、絶対はありません。
勤務先の話になりますが、全ての照明をLED化しました。入れ替えてから2年が経ちますが、故障して交換した事例が2件ほどありました。
もしダウンライトが切れたら、照明の交換は簡単にできるのでしょうか。
もしかすると吹き抜けに足場を組む必要があるかもしれません。足場が必要となると交換費用は高額になりますのだ覚悟が必要です。
5.吹き抜けのクロス(壁紙)のはり替え費用が高額
クロスのはり替え時期は、一般的に10年です。費用の相場は一部屋3万円程度だそうです。そうすると、20〜30万円くらいは準備しておく必要があります。
吹き抜けがあると、その金額に足場代が加算されます。ハウスメーカーから足場台は高額になると聞いています。
6.吹き抜けによる夏の室温上昇が半端ない
吹き抜けのある家を想像してみてください。
天窓からまばゆい光が注がれて明るい透明感のあるイメージが浮かびますよね。
うん、正解です。わが家では採光目的で、吹き抜けを設置しました。狙い通り明るいリビングです。
しかし、天窓から注がれるのは「光」だけではありません。「光」と一緒に「熱」も降り注がれます。
そのため夏は、求めていた採光は諦めて、吹き抜けの窓に設置したハニカムシェードを下ろして暮らしています。
採光目的に吹き抜けの設置をお考えなら、人目を気にせずにカーテンやシェードを開放できる2階リビングはどうでしょうか。
7. 余談ですが「吹き抜けは寒い」は昔の話
そうそう、「吹き抜けだと、冬は寒いでしょ」と聞かれることがあります。
最近の住宅は、そんなことないです。吹き抜けが寒いなんて昔の話です。
高気密・高断熱住宅に、蓄熱や全館床暖房、エアコンを上手に組み合わせれば、家の中に寒暖差は発生しなくなります。そのため「吹き抜けが寒い」と感じることはないです。
近頃、ハウスメーカーから発売されているモデルは、高気密・高断熱住宅の仕様が多くなってきています。一条工務店は高気密・高断熱をセールスポイントとして、今や積水ハウスに並び立つ存在となっています。
最後のポイントは、昔であれば吹き抜け設置の際に覚悟すべきポイントでしたが、今は覚悟は要りません。近頃の住宅技術はすごいです。
まとめ:吹き抜け設置で事前に覚悟すべきこと
この記事で紹介した覚悟すべき3つのデメリットは下記です。
- テレビの音が家中に響く
- テレビの音が聞こえづらい
- 窓吹きが危険を伴う
- 照明交換が高額になる可能性
- クロスのはり替えが高額になる
- 夏の室温上昇が半端ない
- 吹き抜けは寒い(昔の話)
吹き抜けの設置を悩まれている方は、今一度、吹き抜けを設置したい目的、設置によって得られる効果と、この記事で紹介した吹き抜けのデメリットを比較してみてはどうでしょうか。
年配の方から言わせれば「吹き抜け=お金持ちの家」だそうです。メンテナンス費用を考えると、あながち間違っていないですね。
吹き抜けをつけて後悔してる?
そんなことはないです。デメリットはたくさんありますが、吹き抜けの明るさと開放感がたまらないです。吹き抜けのリビングでの昼寝は最高ですよ。吹き抜けのメリットは下記をご覧ください。
素敵な家づくりになりますように!