住宅ローンは家計に見合った借入金額で組むのが鉄則です。しかし「他の人は頭金はどのれくらい?」「借入金額はどれくらい?」と興味を持ってしまうのが人間の性です。知ったからと言って何も変わらないのですが気になります。
毎年、国土交通省では「住宅市場動向調査」を行っています。その調査資料に住宅ローンに関する全国平均値が公表されています。
目次
住宅と土地の購入資金(全国平均)
住宅の建築にあたって土地を購入した世帯について、住宅と土地の購入資金についてまとめたグラフです。
昨年(平成29年度)の住宅購入金額の全国平均は4,334万円でした。そのうち自己資金は1,250万円となっています。自己資金比率は28.8%でした。自己資金比率が少なくなってきているようです。
まとまった頭金があれば住宅ローンのリスクを減らせる
住宅展示場見学のときに「頭金が1,000万円以上ある」と伝えると、ハウスメーカーの営業さんは驚きます。
先ほど紹介した国土交通省の「平成29年度住宅市場動向調査」では、住宅と土地の購入資金の調査結果によると自己資金は全国平均1,250万円でした。
営業さんの「驚き」は営業トークだったようです。こちらとしては褒められているような感覚になって気分が良かったのですが、豚もおだてりゃ木に登る、でしょうか。
「頭金0円でも家が建てられます!」といったキャッチコピーを見かけることがあります。一般的に住宅ローンの融資枠は購入費の8割までが多いのですが、最近では金融機関によって10割、すなわち頭金0でも融資を受けられるからです。
年々、自己資金比率が下がってきている要因のひとつなのでしょうか。
頭金の有無で住宅ローンにどうのような違いがあるのでしょうか?
4,000万円の住宅を頭金0円と1,250万円で購入する場合をシミュレーションした結果が下表になります。(※住宅ローンはフラット35で支払期間35年、金利1.00%で借り入れたとします)
支払利息には230万円もの差がでました。230万円といえば、車の買い換えができる金額です。
毎月の返済額にも3.4万円の差があります。お父さんのお小遣いや子供の習い事に回せる金額です。同じ住宅を買ったとしても頭金が多いほど、生活にゆとりが生まれることはシミュレーションの結果からも明白です。
頭金0円はリスクなのか?
さて頭金0円で家を建てることはリスクなのでしょうか?
頭金0円にリスクはありません。正確には頭金0円で「目一杯の住宅ローンを組む」ことがリスクなのです。
返済が滞ってしまい住宅を手放さなければいけない状況に陥ったとき、やっと手に入れたマイホームを売却しても借金が残ってしまいます。まさに『マイホーム破綻』です。
そうならないためにも頭金を準備してからマイホームの購入をお勧めします。
たとえば頭金0円建てようと思ったその日から5年間だけ住宅ローンを返済しているつもりで貯金してはどうでしょうか。先程の例だと毎月11万円です。5年間でおよそ660万円貯まります。
下の表は660万円の頭金を用意したときの住宅ローンのシミュレーションになります。金利は先ほどと同じ1.00%です。
頭金なしの場合は毎月の返済額は11.2万円でしたが、家づくりを5年間我慢して頭金を貯めた場合、仮に金利が上昇したとして毎月の返済額が9.2万円となり、1.8万円も抑えられます。この1.8万という差は生活費として大きいです。
住宅を購入するときは、まとまった頭金を準備できると、マイホーム破綻の可能性はグッと減って、毎月の返済も目に見えて楽になります。
住宅ローンは月々の返済額をなるべく抑えるが鉄則
月々の返済額を抑えるためには少しでも金利の低い住宅ローンを選ぶ必要があります。そうなるとネット銀行は外せません。
住信SBIネット銀行は審査が厳しいですが、その分、業界最低水準の金利に加えて手厚い保障「全疾病保障の保険料も無料」があるので、30代、もしくは40代に差し掛かっている年代の方は候補に入れておきたい銀行です。
「ネット銀行はちょっと心配…」と思う方には、イオン銀行だけでも住宅ローンの候補にいれておいてください。ネット銀行ですが窓口があります。地方在住であれば、近所にイオンがあると思うのでお勧めです。
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素敵な家づくりになりますように!