銀行の金利表示って分かりづらいと感じたことはありませんか?
店頭金利、基準金利、適用金利、引き下げ後金利、優遇金利…
金利を表現する言葉が複数あり、また銀行によって呼び方も違います。住宅ローンをはじめて検討するときに必ずぶつかる壁です。
目次
実際に住宅ローンを借りる金利はどれ?
銀行に足を運ぶと住宅ローンの店頭金利 X.XX% といった掲示物を目にします。この金利は各銀行が独自に決める表向きの金利です。基準となる金利なので基準金利ともいいます。
銀行で配布されている住宅ローンのちらしやホームページには、優遇金利、キャンペーン金利という文字を見かけます。それらを「金利割引」と呼びます。俗に言う値引きです。
カーディーラーの折り込みちらしと重ね合わせてもらうと分かりやすいです。
車には定価があります。そこから店舗独自の割引を適用した額が実際に購入する価格になります。住宅ローンの金利も同じです。車の定価にあたる部分が店頭金利です。店舗独自の割引が各支店での金利割引になるのです。
そのため実際に住宅ローンを借りる金利は、店頭金利から金利割引を引いた金利になります。これを「適用金利」と呼びます。
下の金利表を見てください。
ここで紹介していない言葉が出てますが、もう迷うことはないはずです。
変動金利、固定金利の違いは下記で解説しています。
住宅ローンの金利割引とは?
金利割引には「当初タイプ」と「全期間タイプ」の2種類あります。
当初タイプとは
「当初タイプ」は最初の固定金利期間の割引率が大きくなっていますが、変動金利型に切り替える際の割引率は低めです。
出産や育休などの理由で奥様が働けなく一時的に収入が減ることが予想されるときに適している金利タイプです。
固定金利期間が終わると割引率が小さくなります。そのときの店頭金利にも次第では、毎月の返済額が大きく増加する可能性がありますので注意が必要です。
全期間タイプとは
「全期間タイプ」は、固定金利型、変動金利型のどちらで契約していても返済終了までの割引率は変わりません。固定金利型の場合、固定金利期間が終わったときにどの金利型を選んでも同じ割引率が適用されます。
金利割引には表向きと裏向きがある
広告や店頭のPOPで紹介されている金利割引が「全て」ではありません。頭金の多い方、土地を持っている方は、ぜひ金利交渉しましょう!
金利割引を決めるのは銀行の各支店です。条件の良いお客さんには、決して表には出さない高割引を提示してくることもあります。
実際に頭金1000万円以上と伝えたところ、店頭金利から-0.2%の金利を勝ち取ることができました。住宅ローンは元本が大きいので、0.1%変わるだけで大きな金額差になります。
たとえば返済期間30年で3,000万円の住宅ローンを借りたとします。金利が2.0%と1.8%では総返済額にいくらの差があるでしょうか?
下図はフラット35のシミュレーション結果です。
その差「107万円」です。信じられない金額差になります。
住宅ローンは「借りる前から返済は始まっている!」といっても過言ではないのです。
素敵な家づくりになりますように!