ツーバイフォー工法(2×4、2×6)の住宅は、地震に強い、火災に強い、気密性が高いなど、様々なメリットがあります。一方で、リフォームに弱いという致命的な欠点があります。
目次
ツーバイフォー工法がリフォームに弱い理由
ツーバイフォー工法は壁が命です。従来工法とは違い、ツーバイフォー工法は柱ではなく壁で家を支えます。地震などの揺れに対して面で支えることになるため力を分散できるのです。そのため地震に強いと言われています。
つまりツーバイフォー工法において、壁をくり抜く、取っ払うことは耐震性を失うことになるのです。たかが一枚の壁なのですが、ツーバイフォー住宅とっては重要な一枚なのです。安易に壁を減らせないためリフォームに弱いと言われています。
それでは増築はどうでしょうか?
ツーバイフォー工法は複雑な構造計算のもとに設計されています。壁を増やす分には問題ないだろうと思われがちなのですが、増築することで既存部分に対して負荷がかかることもあり、やはり増築も一筋縄ではいかないのが現状です。
ハウスメーカーにリフォームについて問い合わせたところ、ツーバイフォー工法の住宅は「構造計算するまで分からない」「あらゆる制限を考慮した上での増築になる」など、後ろ向きな回答ばかりで明るい話は聞けませんでした。
リフォームはできるが従来工法に比べ割高
最後に「ツーバイフォー工法は絶対にリフォームは無理なのか?」という問いをぶつけたところ「難しいが決して無理ではない」とのことでした。
リフォームには、緻密な構造計算する必要があり、その影響がリフォームとは関係のない既存部分に対して負荷が掛かる場合は、その場所の耐震補強も必要となります。
つまりリフォームする場所の工事だけでは収まりません。結果として住宅工法(木造軸組)と比べるとリフォーム費用は割高になります。
ハウスメーカーはリフォーム事業にシフトする
ツーバイフォーのハウスメーカーといえば、三井ホーム、セキスイハイム、一条工務店などが有名です。近年、増税が続いており駆け込み需要もあって、どこも新築の引き合いが好調なので、まだリフォームに本腰が入っていないように見受けられます。
しかし、この状況が10年も20年も続くわけではありません。
早ければ10年後、住宅業界は生き残りを賭けてリフォーム主体の事業形態に舵をとる可能性が高いです。そうなれば「ツーバイフォーだからといってリフォームが難しい…」なんて言ってられない状況になるはずです。
リフォームに弱いという理由で、ツーバイフォーの住宅を見限るのは、早まった判断になるかもしれませんね。
素敵な家づくりになりますように!